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わんこのはなし「悲しくて幸福な死」
2011.02.16
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「悲しくて幸福な死」 愛する人の腕に抱かれて最期を終わらせることが出来たなら…。
一番幸せで一番悲しい別れ方なのかもしれませんね。
これはある犬のお話です。
高校生の頃、犬を飼いました。
飼ったといってもその犬はいわゆる野良犬。
家の周りをウロウロしていたのでエサをあげたのが始まりでした。
飼うキッカケになったのはある日母が見てみると、
犬の首にきつくきつくビニールの紐が巻きつけられていたのを発見したのです。
誰かがいたずらをしたのに違いありません。
「ゴロ」と名付けられたその犬は茶色いブチのある雄犬でした。
大人しい犬でとりわけ母が大好きで、
母が外出すると行った方向を向いて座っているので
近所の人には「ゴロちゃんの向いた方向でどこに行ったかが分るね」と笑われたものです。
晩年はガンを患い家の中で過ごしましたが死ぬ2~3日前、
歩くのもやっとのゴロが私の部屋、弟の部屋、両親の部屋を
まるで別れを惜しむかのように点検して歩いたそうです。
その日は静かに訪れました。
仕事に行こうとする母の後をヨロヨロしながらついて歩き、
母が父に「ゴロをおしっこに連れて行って」と頼み、
父がゴロを抱き上げると一言こう言いました。
「ゴロ死んだわ」
ゴロは静かに亡くなりました。
苦しむこともなく大好きな父と母に見守られて…。
約17才、犬としては長生きだったと思います。
両親にとっては悲しくて
ゴロにとっては幸せな最期だったと私は思っています。